2022.08.21
里見弴『短篇小説第十三集 本音』(1939年6月15日発行、小山書店、406頁)
装填 志賀直哉
「鶴亀」(81-143頁)
「悪日好日」(311-341頁)
小津の日記
1939年1月26日(水)
衛兵所で蠟燭をつけて紅茶をのんで 里見弴の鶴亀をよむ。会話のうまみにほとほと頭が下る。序に火野葦平の<煙草と兵隊>をよむ。こんな簡単な兵隊がいるのかと思ハれるのが誠に気恥しい程に感傷に満ちたものだ。<麦と兵隊>だけであとハ書かない方がよかった。部隊内での評判もどうやらよろしくない。下番就床。近日漢口集結。黒川 堀江に先発する。
1939年2月22日(水)
里見弴 悪日好日 を読む。
画像は、里見が「鶴亀」を脚色する久保田万太郎に宛てたもの。