全国小津安二郎ネットワーク

小津監督を巡る文献・資料

早稲田大学映画研究会『東京物語 観客調査』(1953年12月発行、早稲田大学映画研究会、20頁)

「東京物語 スタッフ、キャスト、梗概」(1頁)
「調査意図、調査概要」(2頁)
※調査意図は、以下の通りである。「戦後、日本映画の企画の貧困さ愈々行き詰まりの感を呈している。かかる混乱せる風潮の中にあり、一年一作に精魂を傾け、『晩春』、『麦秋』、『お茶漬の味』等一連の名作佳篇を作り上げた巨匠小津安二郎監督が、久々に芸術祭参加作品として、その円熟せる枯淡な味わいをいかんなく発揮した『東京物語』は吾々に興味深いものを感じさせると共に他面観客層の中に一種の幅広い”小津族”なるものを作らしめた事は尚一層興味をそそる問題である。早稲田大学映画研究会はかかる年一作の小津作品に対する観客層の期待を考察し加えて『東京物語』の内容について調査を試みた。当研究会としては調査は初めての試みであり、未熟なる学生の研究的資料に過ぎないが鑑賞後のご参考の一助にもなれば幸いである。尚、この調査に当たっては、松竹本社調査のご指導を仰ぎ予期以上の成果を得られましたことを深く感謝しております。」なお、調査日は、11月3日の初日、調査場所は、浅草松竹、新宿松竹、銀座松竹の三会場である。
「観客構造」(3頁)※観客を年齢別でみると、40歳以上が約1割ほどしかなく、40歳未満が約9割である。

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