全国小津安二郎ネットワーク

小津監督を巡る文献・資料

川本三郎『続々・映画の昭和雑貨店』(1996年6月10日発行、小学館、140頁)

「夏の風物詩」(4―7頁)
※『浮草』も夏の物語。キャンディーやかき氷、ラムネが出てくる。
「物干台」(8―11頁)
※『東京物語』に物干台が出てくる。尾道から東京に出て来た笠智衆と東山千栄子の両親が、長女の杉村春子の家に泊まる。浅草あたりの美容院で、一階が店舗、二階が住居、その上に物干台が付いている。夏の一日、笠智衆は、所在なげにこの物干台で夕涼みをする。
「医者の往診」(20―23頁)
※『東京物語』の山村聰も、東京の下町(墨田区の堀切駅近く)に内科・小児科の病院を開いている。故郷の尾道から両親がやって来たので、今日は一家そろって東京見物に出かけることにする。ところが運悪くそこに、「先生、来て下さい。」患者の様態は悪く、熱が下がらないという、そういわれれば医者としては往診に行かざるを得ない。せっかく子どもたちが楽しみにしていた”おでかけ”を中止して、往診に出かけていく。
「電報」(24―27頁)
※『東京物語』には、よく電報が出てくる。冒頭、尾道から東京へ出かけようとしている笠智衆と東山千栄子は、途中、大阪にいる三男の敬三が駅に迎えに出ているかどうかでこんな会話を交わす。「これだと大阪六時だね」「そうですか。じゃ敬三もちょうどひけたところですね。」「ああホームへ出てるだろう。電報打っといたから」
「将棋と囲碁」(32―35頁)
※小津安二郎の映画を見ていると、男たちがよく碁を打っている。『麦秋』、『秋刀魚の味』、『父ありき』。
「町の書家」(40―43頁)
※『東京物語』の十朱久雄の家は「代書」屋。
「日本趣味」(44―47頁)
※『晩春』のお見合い、『宗方姉妹』の田中絹代の日本趣味、『彼岸花』ではラジオで長唄。
「文金高島田」(48―51頁)
※『晩春』の原節子
「夜行列車」(64―67頁)
※『東京物語』、『東京暮色』

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