全国小津安二郎ネットワーク

小津監督を巡る文献・資料

『週刊読売』五月三十一日増大号(1959年5月31日発行、読売新聞社、106)

日出造見参「やァこんにちは」(256)映画監督小津安二郎(42-46頁)
※冒頭の一部を抜粋する。
「見ず知らずのアカの他人が、陰でうわするのにも「さん」づけする人は、よほど立派な人なんだな、と思う。そういう人が何人かいる。志賀さん、武者さん、そうして、この小津さん。これらの人たち、おれとどう違うんだろうか、と考えてみたら、みなさんそれぞれ、仕事に一本、筋を通していた。ある一点で、ガンとして妥協しなかった。対談業など相つとめ、だれとでも一応話を合わせるなどというお調子者は、やはりヒデゾーか。
近藤 東京に出るとバーですか、日本料理屋ですか。
小津 両方に行きます。
近藤 芸者遊びなんかお好きですか。
小津 好きだけれども、あまりしませんね。やはり、男ばかりで酒を飲んでいるより、ご婦人がいっしょの方が‥。
近藤 独身を通していらっしゃるので、ご婦人はおきらいかと思ったんですが‥。
小津 とんでもない。そんなもったいないこと。(笑声)
近藤 なのに、どうして独身を‥。
小津 なんとなく、ひとりはのんきだという気がしましてね。
近藤 全然結婚はなさらないんですか。
小津 一度もしないんです。
近藤 長井荷風さんの気持ちなぞ、よくわかるでしょうね。
小津 荷風先生は結婚をして‥。

以降、見出しのみ掲載。
昭和二年以来の野田コンビ
劇中人物の月給まで相談
”異質”でない新劇人の演技
”オナラの音”を千種も研究
会社をだますのも演出
チャンバラものはニガ手 

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