2017.06.28
『蒲田週報』第九十八號(1927年9月11日発行、松竹キネマ蒲田撮影所企画部、4頁)
『懺悔の刃』(3‐4頁)
原作 監督 小津安二郎
脚色 野田高梧
撮影 青木勇
配役
解説 小津監督が昇進第一回作品として発表する時代劇で、改悛せる前科者に與へられたる皮肉な運命を巧みに取り扱った江戸巷説である。渥美、小波、花柳の三新進女優を特に抜擢し、青木技師は小田濱太郎技師の助手より抜擢された人であるなど所謂新人揃ひである。ロケーションは流山方面を選定し土蔵や家並に往昔の気分を見せるに苦心している。
略筋
抜擢された二新進として、渥美英子と小波初子のポートレートも掲載されている。
※『小津安二郎全集』(2003年、井上和男編、新書館)は、小津作品の脚本を網羅的に集めているが、脚本の現存しない作品については、キネマ旬報に掲載された略筋が転載されている。キネ旬の内容と比較すると、『蒲田週報』の方がより詳細に書かれていることが分かる。
画像:©松竹株式会社。