全国小津安二郎ネットワーク

小津監督を巡る文献・資料

『松竹宣伝ガイド』No.21(1958年9月9日発行、松竹株式会社宣伝部)

「明るく楽しく、香り高く感動させる 小津名匠の『彼岸花』俄然好調ベストワンの呼び声高し」速報第一報
待望の大船作品、名匠小津安二郎監督初のカラー作品「彼岸花」は実に百四日の撮影日数を要して九月五日夜完成を見ましたが、六日夜七時からの東京劇場での「完成記念特別招待試写会」は満員の招待客全てを楽しませながら深い感動を与え、次いで翌七日の「完成記念特別ロードショウ」(同劇場)では、九時三十分の打ち込み前に約百五十米の長蛇の列を組むという、すばらしい好調ぶりを見せ、秋映画シーズンの劈頭を飾る名作として、本年度ベストワンの呼び声が次第に高まっています。
☆完成記念特別試写会
☆完成記念特別ロードショウ
☆文部省(選定)、東京都教育庁(特選)に、九月六日夜文部省選定(青年成人向)九月八日東京都教育庁(特選―成人向、選定―青年向)が決定した。
☆知名士、評論家から絶賛の嵐、次のような讃辞が集まったが、なお引き続き各方面より寄せられますので、続報します。
志賀直哉「小津君の映画は台詞も映画も折目正しくきちんと整っていて気持ちがいい。今度は特にそれを感じた。色はどぎついのをさけているが、こういうのが却って本当の色彩映画だという気がした。]

最新の記事

カテゴリ

月別に見る

このホームページ内のテキスト・画像の無断使用はご遠慮下さい。