2017.07.15
『映画評論』第一巻第九號(1941年9月1日発行、映画日本社、134頁)
「追想・山中貞雄」
稲垣浩「山中貞雄の追憶」(54頁)
三村伸太郎「身邊風景」(55―56頁)
岸松雄「追憶・山中貞雄」(56―57頁)
※岸松雄の文章の後段を引用しよう。「山中貞雄の碑が菩提寺の境内に立つ。碑の文字は総計六百字内外。小津安二郎が書いたものである。「山中ほどの仕事をしてもそれが僅か六百字内外に詰めて語られてしまふかとおもうと淋しいな」とあまり上等でない珈琲をすすりながら小津安二郎はぼそぼそと私につぶやいて、「しかし俺たちが死んだってこんな碑は建ちつこないんだから、まあそう考えれば幸福な奴さ」とその後へつけ足した。」
「撮影中の山中貞雄監督」(63頁)
「山中貞雄作品スチル集」(64―65頁)
筈見恒夫「山中四周忌」(65頁)
「世界映画通信 日本(8月19日現在)松竹大船 小津安二郎 帰還第二作「父ありき」は池田忠雄、柳井隆雄との共同脚本も脱稿し、配役も笠智衆、佐野周二、津田晴彦、水戸光子、佐分利信、日守新一などで編成を終えたので、上越飯田方面に撮影担当の厚田雄春とともにロケハンに赴いている。」(110頁)