全国小津安二郎ネットワーク

小津監督を巡る文献・資料

『映画往来』第九巻(1933年4月1日発行、往來社、81頁)

滋野辰彦「小津安二郎についての感想」(22-30頁)
※一部を抜粋する。「ところがある若い監督が、かつてこんなことを云った。小津安二郎のように比較的自由を許されるのは、彼がすでに堂々たる大家であるからだ。彼は今までに「淑女と髯」の如き映画を作って会社を儲けさしている。それだから興行価値のない「生まれては見たけれど」を作る自由も與へられるのである。われわれもそういう自由が與へられる時になったら、単なる商品ではない映画を作るために努力してみたいと思う。こうした弁解は小津安二郎を語った若い監督ばかりではない。伊藤大輔の弟子であった監督も、丁度これと同じことを云ったのを聞いたが、これはボンヤリしていると、大変健気な心懸けのように思われるのだが、実はこんな莫迦げた話はないのだ。伊藤大輔も小津安二郎も、会社をどれ位儲けさしたか私の知らないことだが、この二人は良い映画を作ったから大家と呼ばれるので、大家になったから良い映画が作れるのではないのだ。「淑女と髯」は儲かったかもしれないが、私はこれを商品一点張りの映画だと考えたことはない。」(24頁)
谷本四郎「『東京の女』の主題に就いて」(31-35頁)
※冒頭を抜粋する。「我が国に於ける極少数な真摯なるシネアストの中に於いて、最も良心的であり、最も進歩的である小津安二郎ん、近作「東京の女」に就いては、もはや、凡てが言い尽くされているかもしれない。」(31頁)

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