2017.08.18
『映画ストーリー』第8巻第11号通巻第99号(1959年11月1日発行、雄鶏社、212頁)
表紙:ダイアン・ベイカー
「浮草 脚本野田高梧・小津安二郎」(154―162頁)
※スチル、ロケショット、演出する小津監督他6葉、解説「紫綬褒章に輝く名匠小津安二郎が、『宗方姉妹』(新東宝)以来ひさしぶりに他社演出をする問題作で、小津監督が中村鴈治郎はもとより、グランプリ女優の京マチ子をはじめ若尾文子、野添ひとみ、川口浩らの大映スター陣をどう使いこなすか、野田高梧との構想三年にわたる脚本とあいまって、大いに興味をそそられます。出演者はその他、笠智衆、杉村春子、田中春雄、三井弘次ら小津作品常連のベテランに、前作『お早よう』の人気者島津雅彦坊やも加えた多彩さです。撮影がいつもの名コンビ厚田雄春でなく、大映が誇る名手宮川一夫であることも注目され、小津監督が大規模のロケを行ったのも珍しいことです」(162頁)