2022.08.15
『新潮』第百十九巻第六号(2022年6月7日発行(5月7日発売)、新潮社、340頁)
平山周吉「小津安二郎 第十八回 第十八章 「道化の精神」と里見、谷崎の老年小説(200-210頁)
※冒頭を引用する。
「東京暮色」の五番目、つまり一番下の助監督だった田中康義は遺著『豆腐屋はオカラもつくる 映画監督小津安二郎のこと』で、有馬稲子が電車に轢かれる踏切に立つ眼鏡屋の広告看板に言及している。あのシーンは大船近くの「田園踏切」で撮影された。看板は小津が作った〈虚構の看板〉で、美術部が製作し、あの位置に立てた。