『文學界』第五十九巻第二号(2005年2月1日発行、文藝春秋、392頁)
小津安二郎「文学覚書」(貴田庄編纂)138-177頁
※編纂者よりを引用する。
「ここに紹介するのは、小津安二郎監督が残し「文学覚書」として保管されきた三冊の手帖の前文である。小津がシンガポールに滞在していた一九四三年から一九四六年に書かれたものと推定される。ただし「文学覚書」という呼び名は小津が付けたものではなく、整理の都合上付けられた名称である。紹介するにあたっては、可能なかぎり、原文を忠実に再現しようと試みた。そこで、次のような点を了解して、読んで頂きたい。
〇一行の長さに、ばらつきがあるのは、原本を忠実に再現したためである。
〇空間が多く、時として、字間にアキがあるのは、ばるべく原本を忠実に再現しようとしたためである。ただし、原本が手書きのため、半角アキに近い箇所が、つまり、一文字のアキを取るべきか、アキを取らずに文字を続けるべきかどうか迷う個所が少なくなかった。この点は、適宜、どちらかに決めざるをえなかった。
〇行頭が、全角アキの場合と行頭始まりの場合があるが、これも原本に倣っている。ただし、小津は、半角ほど下げて書いている場合が少なくない。この点も、適宜、全角アキか、行頭始まりかを決めざるを得なかった。
〇明らかに誤字と思われる文字もそのまま採用し、ママとふった。文中のルビは、もともとの文についているものである。
〇読めなかった文字は🔲として処理をしている。
〇小津独特の略字があるが、それらは、省略していない文字に変えている。
〇存在しないのではと思える文字は、小津が書きたかったと思われる文字を当てた。ただし、🔲として処理をした場合もある。
〈一冊目〉139-152頁
〈二冊目〉152-165頁
〈三冊目〉165-177頁
貴田庄「シンガポールの小津安二郎と文学」(178-191頁)