2020.03.04
『小津安二郎監督特集』(1980年12月、東京国立近代美術館フィルムセンター)
小津安二郎監督は、溝口、黒澤と並んで、世界で最もよく知られた日本映画監督の一人であります。彼の低位置からとらえられた端正で静止的な画面は、<小津調>といわれる独特の世界を生み出し、確固とした美学をうちたてております。
フィルムセンターは、これまでに2回の大特集と無声作品を中心にした1回の小特集を企画上映いたしておりますが、近年において小津監督・作品の研究はますますさんかんであり、国内のみならず海外においても次から次へと新しい研究成果が発表されております。そこで、そういったものをふまえた上で、新たな視点から小津作品を再評価していただくべく、現存する全作品34本(断片1本含む)を新たに連続上映することにいたしました。
映画研究家のみならず、広く映画愛好者の方々にご鑑賞をおすすめする次第であります。
1月6日(火)~2月20日(金)