全国小津安二郎ネットワーク

小津監督を巡る文献・資料

『キネマ旬報』No.804 第六十八号(1949年10月15日発行、キネマ旬報社、42頁)

表紙:Anna bella
「特集映画批評 晩春」(24―25)
清水千代太「世界無比の小津芸術」(24頁)
※冒頭を紹介する。「やはり小津安二郎の技術はさえている。淡々たる描写で、しかもいん影こく、年を経た艶いよいよ光を増した。まことに立派な芸である。監督のわざおぎも、ここまで到達すれば、もはや言うところなし。」
北川冬彦「小津独特のテンポ」(24―25頁)
※冒頭を紹介する。「たしか小津安二郎の『一人息子』に対してだったと思う。死んだ大森義太郎が、こんなテンポののろい映画は映画的なものじゃないといった意味の批評をしたことがある。大森義太郎のこの批評に対して、私は、テンポがのろいからといって映画的でないとはいえない。小津安二郎のこのテンポののろさは日本的な性格からくるもので、それは、腹芸に属するものだといった意味のことを書いた記憶がある。」
水町青磁「清々しい生活」(25頁)
※冒頭を紹介する。「この作品のシナリオを読ませてもらった時、素直に言うと『弱いな』と思った。その意味は現代の実態不明のギラギラした、うわついた我々の生活の周囲にくらべて、いかにも遠い過去の日本の生活の一面であるかの様に思えたからである。」
「撮影所 松竹大船 小津安二郎は『月は昇り(ママ)ぬ』を準備中。詳細は未発表。」(42頁)

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