全国小津安二郎ネットワーク

小津監督を巡る文献・資料

『キネマ旬報』No.1497 第六八三号(1976年5月20日発行、キネマ旬報社、210頁)

南部圭之助「小津安二郎作品集への回想 1・華麗気品の魅惑」(132―135頁)
※冒頭を紹介する。「国立フィルムセンターの小津安二郎特集は、ちょうどロンドンの同じ催しに応じた形になったようだ。前後二回、講演をしたが、二回目は喋ることが多く、時間がオーバーしそうなので、かなり早口になって、しかも50分もかかってしまった。どうも、余計なことを喋るためわき道にそれる悪い癖が直らず、一回目の好評で、さらに熱心に聴きに来てくれた満員の聴衆に迷惑をかけてしまった。『戸田家の兄妹』(一回目)も『彼岸花』(二回目)も各二日間4回の上映だから、話を聴いて頂けなかったファンが三倍いた勘定になるので、その二回の解説を軸にして、この紙面を借り、記録に残すことにした。」「この間、厚田雄春と三回ばかり遭えて、いろいろ参考になる話を聴いたから、技術の上での収穫を先に報告する。彼に依ると小津安二郎は<移動>が嫌いなのではなく、好きなのだが、キャメラが古いこともあってブレが生じ、フィニッシュがキチっと決まらないので、人一倍ケッペキな性格のため避けるようになったということだ。」(132頁)
石沢英太郎「不定期連載/山中貞雄論シリーズ・13 作家が波にのったとき B/「口笛を吹く武士」批評」(136―139頁)

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