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小津監督を巡る文献・資料

小津安二郎を巡る関連文献・資料

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1994年の関連文献・資料

1994
「CS放送 MONTHLY GUIDE 衛星劇場1」(1994年1月1日、衛星映画演劇放送株式会社)

CS放送 MONTHLY GUIDE 衛星劇場1
1994年1月1日~1月31日、衛星映画演劇放送株式会社
小津安二郎生誕90年フェア 小津監督32作品一挙放映!!

『小津安二郎生誕90年フェア』リニューアル・ニュープリント現存作品一挙上映(1994年1月29日発行、高槻松竹)

小津安二郎生誕90年フェア in タカツキ
リニューアル・ニュープリント現存作品一挙上映
1月29日(土)~2月11日(金) 当日700円均一、当別回数券3,500円
リニューアル・ニュープリント「東京物語」2月12日(土)~18日(金)
小津安二郎監督パネル展 2月1日(火)~4日(金)ところ:高槻現代劇場2F展示室
主催:(財)高槻市文化振興事業団

『CREA』第6巻第2号(1994年2月1日発行、文藝春秋、182頁)

島田雅彦「三畳間で酒を飲みながら見る小津映画の世界。いつの間にか胸がいっぱいに。」(104頁)
田中眞澄「第二の小津安二郎を探して」(110-113頁)
※冒頭を引用しよう。「回を重ねるごとに気勢が上がらなくなって行く東京国際映画祭だが、それでも去年の秋は小津安二郎の生誕九十年・没後三十年にかこつけた、小津の現存全作品の回顧上映がホットな部分となっていたし、一連の小津がらみの企画もそれぞれ成功を収めたらしい。こうした近年の小津人気も、要するに海外での高い評価を逆輸入したに過ぎない、所詮はブランド志向じゃないかと、日頃日本映画の旧作を時にはひと桁の観客の一人として見続けている私などは疑ってしまうのだが、この小津ブームが過去の日本映画の再発見に拡がって行くきっかけになって、今回のプロジェクトも無駄ではなかったと思ってみたいものである。現在の映画状況が、制作会社、国籍、ジャンルの違いさえ曖昧になっている以上、時間の枠にもとらわれずに、自由に映画に接してもいいのではないか。
 小津安二郎の時代は、同時に日本映画が質量ともに最も充実していた時代であった。いま一番パワフルな中国映画も足元にも及ばない。小津以外にも有能な監督たちが傑れた作品を作っていた。何も外国の評価を待たなくても、第二、第三の小津を発見するのはそれ程困難ではない。ただ、過去の名作で、戦災・人災で失われたものが、日本映画の場合は甚だ多い。それはもう見られないのだから、今に残されている作品で考えることにしよう。
 日本映画の全盛時代は、一九三〇年代と一九五〇年代であった。その時代に活躍した監督たちの名前を書き出すだけでも、与えられた紙数をはみ出すだろうから、一応の選択基準を設ける。まず小津以前にブランド化している黒澤明と溝口健二、この二人はいまさら取り上げる必要はないだろう。一九五〇年代の名監督、これだけでも数多いので、目を瞑って省略しよう。木下恵介、吉村公三郎、今井正等々、申し訳ない。
 そこで、本稿では、一九三〇年代から活動していた映画監督を、思いつくままに十人程名前を挙げてみようということになった。」

成瀬巳喜男、内田吐夢、清水宏、島津保次郎、五所平之助、豊田四郎、伊藤大輔、山中貞雄、斎藤寅次郎、田坂具隆

「江戸東京博物館開館1周年記念 映画にみる”江戸・東京” Vol.4」(1994年5月25日、江戸東京歴史財団)

江戸東京博物館開館1周年記念 映画にみる”江戸・東京” Vol.4 
小津安二郎監督特集 
1994年5月25日(水)~5月28日(土)
江戸東京歴史財団

『The Complete OZU for Macintosh CD-ROM』(1994年発行、東芝EMI株式会社)

監修:小津安二郎生誕90年フェア事務局・山内静夫・田中眞澄
日本映画が世界に誇る名匠小津安二郎の静かな世界がMacintoshのCD-ROMになって登場
松竹株式会社、小津安二郎生誕90年フェア事務局、フィルムアート社及び多数の小津関係者の
全面的な協力により映像(32作品の映画のワンシーン、現存する予告編6作品、関係者へのインタビューなど)テキスト(ドナルド・リチー著『小津安二郎の美学』ほか)、ビジュアル資料(遺品、ポスターなど)ならびに関係者のプロフィールなどを豊富に収録、話題のエキスパンド・ブックを使用した、マルチメディア・タイトルならではのインタラクティビティー溢れる構成で名匠小津の世界が検索可能

『芸術新潮』1994年1月号(1994年1月1日発行、新潮社、160頁)

「小津安二郎の『早春』ロケ地狩り」(84-87頁)
※「映るものすべてに細心の注意を払い映画作りの上で何ひとつゆるがせにしなかった監督・小津安二郎-ロケ・ハンにも時間をかけ、キャメラマンと共に東京中を歩きまわって心にかなう「風景」を探した。昭和30年「早春」ロケ・ハンのスナップ写真には、在りし日の懐かしい「東京」がある。

『クラシック映画ニュース』No.427(1994年2月1日発行、マツダ映画社内無声映画観賞会、15頁)

「活弁付きで見る 小津安二郎の名作」
「小津安二郎の名作は活弁付きで」(3頁)
「自作を語る 小津安二郎 大学は出たけれど、東京の合唱」(5頁)
「大学は出たけれど」(6-7頁)
「東京の合唱」(8-10頁)
澤登翠「小津映画を語る難しさ」(12頁)

『小津の「突貫小僧」が見つかった!』(1994年2月23日発行、ビクターブックス/ビクターエンタテインメント株式会社)

小津安二郎監督の幻の作品、初のビデオ化!
作品発見の経緯などを記した読みごたえのある保存版ブック付
併録内容:青木富夫氏「突貫小僧 大いに語る」「天国その日帰り」(内田吐夢/昭和5年/サイレントモノクロ)
山根貞男「突貫小僧が見つかった」(2-3頁)
特別対談 周防正行・山根貞男「小津安二郎は神様です。」(4-17頁)
青木富夫インタビュー「突貫小僧、大いに語る」(聞き手:山根貞男)(18‐21頁)
小津安二郎フィルモグラフィー(22-23頁)

『marie claire マリ・クレール日本版』No.136(1994年3月1日発行、中央公論社、204頁)

「小津安二郎の誘惑 ”世界のOZU”が今語りかけるもの」(129-141頁)
四方田犬彦・武藤康史「対談 小津映画に現代的意味」(130-135頁)
須賀敦子「イタリア・ペサロで見た『東京物語』」(136-137頁)
中条省平「原節子の声と爪 小津映画に隠された性の奔騰」(138-139頁)
「小津映画ビデオリスト」(140頁)
「小津安二郎ブックリスト」(141頁)

笠徹『春風想 父・笠智衆の思い出』(1994年3月16日発行、扶桑社、255頁)

「蓼科の夏」(118-126頁)
「笠智衆年譜」(248-252頁)

川本三郎『今ひとたびの戦後日本映画』(1994年3月24日発行、岩波書店、286頁)

「戦争未亡人と死者」(1-16頁)
「穏やかな父-笠智衆」(235-250頁)

『名匠 小津安二郎の世界』(1994年3月30日発行、銀座並木座、4頁)

表紙:「東京物語」
「映画の本棚:”小津安二郎と構図第一主義 佐藤忠男著」(4頁)

川本三郎『映画の昭和雑貨店』(1994年4月1日発行、小学館、140頁)

「死語」(8―11頁)
※『長屋紳士録』(「おやかましゅう」、「けんのん(剣呑)、けんのん(剣呑)」)、『麥秋』(「嫁に行くでもなし婿を取るでもなしタイの浜焼き食うじゃなし」)
「甘いもの」(20―23頁)
※『麥秋』(いくら、これ」、「九百円」、「高いのねえ、あたし、もう食べるのいやんなっちゃった」)
「自転車」(36―39頁)
※『晩春』(「自転車で七里ガ浜までお散歩してきたのよ」)
「パチンコ」(40‐43頁)
※『お茶漬の味』(「強く弾いちゃだめなんですよ」、「十八番、出ないよ」)『東京暮色』(「むずかしいもんだな」「ゴルフのようにはいかないさ。指先の呼吸ひとつだからな。」)
「女の酒」(84―87頁)
※『晩春』(「これで三杯め。五杯までは大丈夫。いつか六杯飲んだらひっくりかえっちゃった」「おじさま、いいとこあるわ。感激しちゃった」)
「貧乏文士」(108―111頁)
※『東京暮色』(「この本なんか、四、五日前に丸善へ来たばかりなんですがね、今日学校へいってみたら、もうやっている奴がいるんだからかないませんや」
「銭湯」(116―119頁)
※『東京物語』(「お義父さん、風呂に行きましょう」「お義母さん、帰りにあずきアイスでも食べますか」)
「子どもの好物」(132―135頁)
『長屋紳士録』(「おばちゃんが好きかい?」「うん」「おばちゃんとこの子になっちゃうかい」「うん」)

「OZU20」(1994年4月2日、シネマジャック)

シリーズ:日本の映画監督 Part6 小津安二郎特集
1994年4月2日(土)~5月20日(金)
20作品7週間一挙(2本立)上映
スーパープログラム映画館 シネマジャック

山口猛構成『映画編集とは何か 浦岡敬一の技法』(1994年7月25日発行、平凡社、290頁)

「第二章 助手時代と小津安二郎 Ⅱ 小津映画の美学 一、小津調とは何か 二、『東京物語』のチェック・ポイント」(90-114頁)
「”親父”浜村さんは、小津安二郎監督のリズムを作ったとまでいわれるほどの人で、小津先生の信頼も厚かった。
 浜村さんは合理的な人だったが、生涯、頑固にムブオラを使わないでフィルムをつないでいた。しかし、さすがに晩年は、目が悪くなってきてアクション・カットは私に任せた。
 では、いわゆる小津調とは何かと言えば、ロー・アングル、バランスのとれた映像、場面転換ではオーバーラップなどの編集技術を使わず、実景のカットつなぎ、そして、何より会話の独特のリズムが小津調を決定づけているのである。その独特のリズムとは何かというと、その基本は会話の時のつなぎにあり、それを小津先生と浜村さんとの間で作り上げていった。
 小津先生の映画では、台詞尻が10コマ、次の台詞頭まで6コマの間を置いて、台詞が始まるようにつながれてある。つまり16コマ、3分の2秒が台詞の間合いになる。小津先生のつなぎは、この10コマ、6コマが圧倒的に多く、それが小津先生独特の間合いになっているし、それが小津調の会話のやりとりになっている。
 では、それを機械的にやれば、誰でも小津調になるかといえば、そうはならない。演技のリズムや監督の生理にも、そうした間合いが関係してくるし、私も、予告編を編集した時、真似しようとしたのだが、2ショットくらいは似せることができても、後は、どうしても狂ってきて、「どうして‥‥」と考えさせられたものだ。

『JAPANESE FILM FESTIVAL’94 OZU YASUJIRO RETROSPEVTIVE』(1994年8月29日発行、JAPAN CULTURAL CENTER,BANGKOK、18頁)」

Dr.Boonrak Boonyaketmala「Tokyo Story:A Glimpse of Yasujiro Ozu’s Art and Worldview」(1-4頁)

「The Act of Seeing OZU-WENDERS The relation between the Japanese and the German film directors」(1994年8月29日発行、Goethe-Institut Bangkok , Japan Cultural Center,31頁)

Donald Richie,Yasujiro ozu and World Cinema,pp7-9
Norbert Grob,Wenders & Ozu,pp.10-13
Yasujiro ozu Biographical data,p.14
Wim wenders Biographical data,p.15
I was Born..But p.16
Alice In The Cities p.17
Early Summer p.18
Wrong movement p.19
Tokyo Story p.20
Kings of The Road p.21
The Flavour of Green Tea Over Rice p.22
The American Friend p.23
Floating Weeds p.24
The State of Things p.25
Late Autumn p.26
Wings of Desire p.27
Tokyo-Ga p.28
Yasujiro Ozu Filmography p.30
Wim Wenders Filmography p.31

『シリーズ日本映画の名匠たち 小津安二郎の美学』(1994年9月10日、池袋文芸坐2)

シリーズ日本映画の名匠たち 小津安二郎の美学
1994年9月10日(土)~10月7日(金)
36作品連続上映
 今回の特集では、昨年「小津安二郎生誕90年フェア」にあたって松竹が修復・復元した貴重なサイレント作品を含む33作品が、ニュープリントでの上映となります。この機会に、是非ご高覧くださいませ。
 期間中、小津作品ゆかりの方々をゲストにお招きして、対談を予定しております。
1994年9月1日「朝日新聞」によれば、ゲストは、篠田正浩氏(12日)、大島渚氏(15日)、岡田茉莉子氏(16日)、杉村春子氏(28日)とある。

『PAPAS』1994-1995 AUTUMN & WINTER CIRCUIT Vol.23(1994年9月20日発行、青英舎、96頁)

特集「帽子」
「聖なる映画 聖なる帽子 監督小津安二郎とその先品における帽子について」(34-41頁)
高橋治「例外の人の帽子」(36-39頁)
佐伯誠「帽子ありき」(40-41頁)

『ノーサイド』第四巻第十号(1994年10月1日発行、文藝春秋、164頁)

「映画100年、戦後50年」の早すぎる決定版。
総特集 戦後が似合う映画女優
田中眞澄、丹野達弥、太田和彦、木全公彦

『小津安二郎/1929~1934コンプリート・コレクションLD BOX』(1994年10月21日、アイ・ヴィー・シー)

映画生誕100年特別企画、総監修:淀川長治 山田洋次監督推薦
小津安二郎/1929~1934コンプリート・コレクションLD BOX
松田春翠・いま、甦る活弁の世界
LD全5枚組 完全生産限定(4,000セット)
スタンダードサイズ/モノクロ/モノラル/380分
DISC1 大学は出たけれど 東京の合唱
DISC2 生れてはみたけれど 
DISC3 出来ごころ
DISC4 浮草物語
特典DISC 伊豆の踊り子(五所平之助)

「第9回国民文化祭・みえ94 映像祭ー残像その世界ー」(1994年10月23日、第9回国民文化祭松阪市実行委員会)

第9回国民文化祭・みえ94 映像祭―残像 その世界―
1994年10月23日(日)
会場:松阪市文化会館・サンライフ松阪、松阪市立歴史民俗資料館
◎小津安二郎監督作品の上映
◎吉田喜重(映画監督)による講演会
◎小津安二郎展
◎パネルディスカッション

片岡義男『彼女が演じた役 原節子の戦後主演作を見て考える』(1994年11月30日発行、早川書房、245頁)

「はじめに-『東京物語』を見てから」(7-14頁)
「第一部 なぜ彼女は令嬢あるいは先生なのか」(15-102頁)
「第二部 原節子は紀子そのものとなり、小津安二郎が彼女を物語った。なんのために?」(103-196頁)
「第三部 紀子のあとの陳腐な人妻と未亡人。主演女優は消えるほかない」(197-243頁)
「本書で取りあげた原節子の戦後主演映画」(244-245頁)

金井美恵子『愉しみはTVの彼方に』(1994年12月10日発行、中央公論社、414頁)

「原節子のパール入りネイル・エナメルの光り方は異様だ」(125-128頁)

『SILENT FILM RENAISSANCE』(1994年12月22日発行、朝日新聞社、40頁)

サイレント・ルネッサンス 映画と音楽の新たな出会いに向けて
「突貫小僧」(28-29頁)

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