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小津監督を巡る文献・資料

小津安二郎を巡る関連文献・資料

1970年の関連文献・資料

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書誌情報
1970
『映画芸術』第18巻第1号269号(1970年1月1日発行、映画芸術社、126頁)

表紙:「さらば恋の日」
佐藤忠男「小津安二郎の芸術(第十二回) 初期の作品(つづき)」(76-79頁)
※冒頭を引用する。
「第三作『女房紛失』、第四作『カボチャ』、第五作『引越し夫婦』、いずれも昭和三年であるが、ここらは、あまり重要な作品ではないようである。いずれも、スラップスティック・コメディ、乃至はファースと呼ばれる種類のお笑い専門の短篇喜劇である。『女房紛失』と『引越し夫婦』については、小津自身、会社からの天下り企画だったと語っており、かけ出しの新人として、会社の命令のうち、比較的マシだと思える企画はどしどし引き受けて大いに働いたわけであろう。しかし、この評判は決して悪くはなかった。当時の批評を引用してみよう。」

『映画芸術』第18巻第1号270号(1970年2月1日発行、映画芸術社、122頁)

「小津安二郎の芸術(第十三回)初期の作品(つづき)」(70-73頁)
※冒頭を引用する。
「後年の小津は、一年に一本づつ、念には念を入れた仕事をやり、一つのショットを何十回と撮り直すという慎重さで有名になったが、監督になってから四、五年間の新人時代には、そうとう猛烈なスピーディな仕事もした。昭和四年の『突貫小僧』などもそのひとつで、短篇ではあるが三日ぐらいで撮っているという。今日のテレビ映画でもこうはスピーディに撮れないであろう。もっとも、この作品など、内容は単純なものである。下町の路地裏で遊んでいる子どもの一人を、齋藤達雄の誘拐魔(当時は人さらいと言った)が誘拐しようとするが、子どもは平気で、あれを買ってくれこれを買ってくれとねだったり腕白ぶりを発揮したりするので、とうとう持てあまして死の路地に送り返す。するとその子ども、また遊びつづけている仲間に、このおじさん、なんでも買ってくれるよ、と言うのがオチになっている。この原作は野津忠二という名前になっているが、野田高梧、小津安二郎、池田忠雄、大久保忠素の四人の合作である。当時ドイツのビールが輸入され、四人で飲もうということになって、飲み代かせぎに書いたものだそうである。」(70頁)

『映画芸術』第18巻第3号271号(1970年3月1日発行、映画芸術社、122頁)

佐藤忠男「小津安二郎の芸術(第十四回)アメリカニズムについて」(78-81頁)
※冒頭を引用する。
「小津安二郎の作品歴に、もし、時代区分を加えることが可能だとしたら、昭和二年のデビューから、昭和六年の前半の『美人哀愁』のころまでを、最初の時期として一区切りしていいのではないかと思う。なにしろ、強固な保守主義者である。極端に云えば、彼の主題や美意識は、徐々に成熟してゆくだけであって、生涯、変化することはなかった。とも云えるので、時代区分をするはかなり無理がある。が、強いて云えば、この時期は、まだ新人として、時代劇、メロドラマ、ファースなど、わりに多様な素材を、あるていど会社と妥協しながら、せっせと作っていた時期である。このなかにも、「肉体美」、「大学は出たけれど」、「会社員生活」など、後年の小津の主題を早くもうち出している作品が、少なからずあるが、このばあいにも、主題の設定の仕方はさほど深刻なものではなく、娯楽映画として充分たのしめるものにするための配慮がゆきとどいていた。」

横山泰三『現代漫画2 横山泰三集』(1970年4月25日発行、筑摩書房、316頁)

「新・人物戯評・27 小津安二郎」(13頁)
※(彫刻と文)横山泰三
オッチャン 小津教の信者は、そのご神体である教祖の映画を一年に一本か二本ぐらいしか、拝めないから、その有難みも他の教祖の作品とはくらべものにならない。数多の女優信者が、われがちに巫女(みこ)になりたがるそうだが、わたしにはよくわかrない。

『映画芸術』第18巻第5号273号(1970年5月1日発行、映画芸術社、122頁)

佐藤忠男「小津安二郎の芸術(第十五回)」(80-83頁)
※冒頭を一部引用する。
「昭和六年の「美人哀愁」は、小津安二郎の全作品中、おそらくはもっともセンチメンタルな作品である。フランスの小説家、アンリ・ド・レニエの「大理石の女」という小説を小津が自分で潤色し、池田忠雄が脚本にしたもので、アメリカの小説を脚色した「その夜の妻」と共通する。若き小津の西洋への憧れの所産とも云えよう。」

『シナリオライター 野田高梧をしのぶ 1970年9月~10月』(1970年9月28日発行、フィルム・ライブラリー助成協議会、26頁)

岩崎昶「野田高梧論」(4-9頁)
菊島隆三「野田さんのシナリオと私」(9-10頁)
及川満「野田高梧と小津安二郎」(10-11頁)
「東京の合唱」、「花籠の歌」、「愛染かつら・総集編」、「西住戦車長伝」、「晩春」、「善魔」、「東京物語」、「秋刀魚の味」(12-19頁)
「野田高梧年譜、野田高梧作品目録」(20-26頁)

小津信三・下河原友雄・菅野昭彦『小津安二郎年譜』(1970年12月19日発行、35頁)

下河原加筆版、岸松雄宛署名

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