全国小津安二郎ネットワーク

『映画と歌劇』第一號(サンデー映画別冊)(1950年9月15日発行、記者同人出版、34頁)

北川冬彦「小津安二郎の轉期」(14頁)
※冒頭を抜粋する。
「小津安二郎は、いま「宗方姉妹」を撮っている。完成も近いようだが、現在日本の監督として、恐らく最高の好条件の下に仕事をすすめている、と云っていいだろう。スタッフは誰でも知っているように、俳優は田中、高峰(秀)、上原というスター揃いであるし、シナリオは、昨年の毎日シナリオ賞をとった野田高梧、撮影機は新輸入のミッチェル、原作は大衆作家としては、インテリジェンスの持主として好評の大佛次郎のものだし、本人は「晩春」で毎日コンクールに映画賞受賞、いまや再び調子の上り坂にある。先日、三回ほど撮影現場を見に行ったが、余裕しゃくしゃくとして、凝りながら、スケジュールを確実に進んでいる。現場の人々は、皆、小津監督を尊敬し、小津監督の仕事に参加していることを自らの喜びとしている様子が、ひしひしと感じられた。このことは、松竹にあって以前からそうであtったが、他社での仕事であるだけに眼だった。小津安二郎ほど好運な映画監督は先ずないという印象も誰もが抱くに違いない。

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