2022.08.15
『新潮』第百十八巻第十二号(2021年12月7日発行(11月6日発売)、新潮社、356頁)
平山周吉「小津安二郎 第十五回 第十五章 「日本一のサラリーマン」と「勤続三十一年」の映画監督(194-204頁)
※冒頭を引用する。
「東京物語」の場末の開業医「肉声のない男」山村聰は、敗戦国の戦後を生きる「戦中派」小津安二郎にとって、ひそかに自らの感慨を託し得る存在だったのではないか。「宗方姉妹」→(「麦秋」)→「東京物語」と山村聰の役柄に沿って見直して、そこに辿り着いた。次の「早春」に向かう前に、小津映画の中で、小津が感慨を託し得た役者、登場人物を簡単におさらいしておきたい。