全国小津安二郎ネットワーク

小津監督を巡る文献・資料

『サンデー毎日』第十年第十七號(1931年4月12日発行、大阪毎日新聞社、東京日日新聞社、44頁)

「誌上映画 松竹蒲田映画 美人哀愁」(16-17頁)
芳江(井上雪子)が病気でなくなり、岡本(岡田時彦)は、佐野(斎藤達雄)に、芳江がモデルの彫像を欲しいと言い、佐野は、怒って彫像を叩き割ってしまう。その後、岡本はナイフを持って、佐野に飛び掛かる。その後、彫刻家の吉田が、佐野の家を訪ねるが、その時見たのは、佐野と吉田が血に溺れて死んでいる姿。二人の間には、芳江の彫像が砕け散っている。吉田は、岡本と芳江がラブシーンを演じていた場所の雪を掘って、芳江の彫像の首を埋めたのである。
 幼いころからの友人である二人が、最後には殺し合い、二人とも亡くなるというストーリーは後期の小津では考えられないもの。

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