
『キネマ旬報』No.301(1928年7月11日発行、キネマ旬報社、92頁)
表紙:ルネエ・アドリイ
北川冬彦「主要日本映画批評 女房紛失」(74頁)
※一部抜粋する。「現代笑劇。このストオリイは「映画時代」(本年四月)の懸賞募集当選作なのであるが、これでは決して募集当局者を満足せしめえたものではなかろう。凡作である。脚色も一寸気が利いているが(ラストの字幕の如き)あへて推賞するほどのものではないし、監督もいたづらにディテイルに凝りすぎて失敗している。」「とは言え、この映画は所謂「蒲田独特の五巻もの」としては、決してわるい出来のものではない。」
「日本各社撮影所通信 松竹蒲田通信(7月1日調査)小津安二郎氏の次回作品は未だ決定に至らず」(83頁)